ハリポタ作者J・K・ローリング、なぜ炎上?

  
 

憧れの模範作家から一気に炎上作家に転落

 炎上。英語では「Be under fire」が一番近い表現でしょうか。

 言わずと知れたハリー・ポッターシリーズの作者J・K・ローリングさんが、トランスジェンダー関連の発言で先月からアンダーファイアーで、いまだ鎮火せず周辺に燃料が撒かれて火が燃え広がっている感じです。

 私は、世間のハリー・ポッターの熱狂に乗り遅れ、慌てて第一巻だけ読み、その後読むのをやめてしまった人間です。作者にもシリーズにもそれほど思い入れはありません。

 でも、作者がこれまで長い間SNSなどで一般読者や弱者に常に近い距離で寄り添い、女性の権利のために発言したり、とにかく進歩的で知的な人格者というイメージで行動してきたことは私でも知っています。ハリポタが愛されているだけでなく、なんとなく読者にとって先生のような母のようなRoll-model(お手本)のような存在でしたよね。無名の作家からその才能だけでここまで成り上がったサクセス・ストーリーも含め、憧れて崇拝しているファンも多かったはず。

 なので、みんながみんな一斉に「JKRひどい!」と手のひら返し状態になっちゃったのは、とにかくびっくりでした。そんなにひどい失言したのかな、まあすぐみんな忘れるでしょ、くらいに思っていたのに連日関連ニュースを見かけるし、先日はキング先生まで見出しに。

スティーブン・キングがトランスジェンダー女性へのサポートを表明後、JKローリングが彼への賞賛コメントを削除(USA Today)

 まあ、「叩かれまくるJKRをキング先生がかばったら、JKRが狂喜して感謝ツイート。しかしその直後、キング先生が、生まれながらの性別が男性で性転換して女性になった人も女性だと思うかとの問いにイエスと答えた途端、JKRがキング先生への感謝ツイートを速攻で削除」、という、なんか有名な作家二名がTwitterでわちゃわちゃやってニュースになっている騒動なんですが。

 JKRよ・・・キング先生よ・・・あなたたちに声を大にしてまず言いたい。Twitterでいろいろやってるより、本を出してくれぇええええ! 

 キング先生まで巻き込まれてしまったのなら、これは何をもってこれほどもめているのか調べないわけにはいきません。

 そこで、騒動に乗り遅れた私のような方のために、これまでの経過をスカリー捜査官がまたどうでもいい徹底捜査しました。結果、プライド月間の6月にふさわしい非常にいろんなことを考えさせられる炎上騒動だということが判明しました。あっ、もう7月か。

J・K・ローリングさん炎上騒動経過

(1)2019年12月、炎上の火種は、この頃から撒かれていた!

 J・K・ローリング、職場を解雇されたとある一般人女性Maya Forstaterさん(以下、マヤさん)に味方するツイートをする。マヤさんの解雇の理由は、英国政府が計画中の性別を自分で選べるようにする政策を批判したツイートが会社にばれたから。
 その時のJ・K・ローリングのツイートは、どちらかというと「意見を言っただけで職業を奪われた」ことを問題提起しているようにも読める。
 が、J・K・ローリングがサポートしたマヤさんは、「性別って選ぶものなの?生まれた時に決まってるもんでしょ?」というある意味、白黒はっきりしすぎな発言をしていて、「JKRはそういうヤツをサポートするんだね→JKRも同じ考えなんだね→JKRはトランスジェンダーを認めないんだね!!そういう人だったんだね!」という下地がこれにより固まって種がしっかり撒かれた。以下が、「マヤさんをサポートします」というタグと共に書かれたツイート。なんかかなり文章が攻撃的?
「好きな服を着ていい。好きな名前を名乗っていい。同意があるなら誰とでも関係を持っていい。平穏無事で最高の人生を送って。でも、生まれながらの性別はリアルだ、って言っただけの女性をクビにしちゃうわけ?」
JKローリングのツイート「好きな服を着ていい。好きな名前を名乗っていい。同意があるなら誰とでも関係を持っていい。平穏無事で最高の人生を送って。でも、生まれながらの性別はリアルだ、って言っただけの女性をクビにしちゃうわけ?」」
JKローリングの炎上のきっかけになったツイート


(2)2019年6月6日、J・K・ローリング、またつぶやいて引火

 (1)で撒いた種が大きく育ち、花開きました! またTwitterです! ほんと、Twiter好きですね。もしかして一日中やってる? しかも、どうしてもツイートしなくちゃいけなかった内容とは思えない、口がすべってつぶやいちゃったようなヤツです。ベッドで寝ぼけながらしたようなツイート。しかし、こういうつぶやきに残念ながら本音が出たりするものです。以下問題のツイート:

(「生理のある人々のためにもっと平等なコロナ後の世界を作ろう」という記事を引用しながら)
「生理のある人々」だって。生理のある人々のことを指す単語があったはずなんだけど。誰か教えてくれない? ウンベン?ウィムパンド?ウーマッドだっけ?
「”生理のある人々”だってさ! ”女性”って書けばいいじゃないの」というJKローリングのツイート

 「devox.com」なる「世界をより発展させる」ことを目的にしている(そのためのお金を募っている)というよくわからんサイトに載ったオピニオン記事を引用し、その記事の見出しの「people who menstruate (生理のある人々)」という言い方をおちょくっています。ウンベンウンパン書いてますが、要は「ウーマン、って書けよ!それでいいだろー!」という若干バカにしつつ批判している雰囲気があります。
 私はいまだにこれで大騒ぎになるのが理解できていません。「包括的な言い方」をバカにした、つまり「”女性”という単語を使ったら、生理はあるけれど男性を自認している人々(トランス男性)を含んでいない。だから”生理のある人々”をされているのに、それをバカにした」と言うのが批判理由のようですが・・・。この「性転換した人を包括する言い方」、ほかにももめていてJKRが割って入って怒っているツイートを見かけました。その際は、とある病院で「女性」ではなく「出産者(Birthing People)」という言葉が使われていることに異議をとなえて殺害予告を受けている作家をJKRがかばっている構図でしたが。女性、という性別が無視されているようで嫌なんですかね。
 ところで、まじめな私は、J・K・ローリングが見出しをおちょくった、生理のある人のためにうんちゃらかんちゃらという記事の中身まで読みました。
 が、私は正直J・K・ローリングがウンペンドウーベン言ってるツイートよりも、記事の内容よりも、なんで彼女がこんなサイトのこんなオピニオンを読んでいたのかが気になります・・・。 あんまり中身のある記事じゃないって言うか・・・当たり前っていうか・・・。記事は要するに「パンデミックのせいで、途上国のおうちにトイレが無い人たちは生理の時、公衆トイレ閉鎖で大変!水も足りないの!生理用品もね!さあお金を寄付しましょう!」っていうことを、そんな状況とはほど遠い恵まれた状況にいる当事者以外の人たちが書いているんですもの。
 それにしても、本当に記事を読んでいたのなら、あのウンベンウーパンドツイートは的外れですよ。だって、ジェンダーの話じゃなくて、ほんとに「生理のある人たち」に関する話なんだから。この場合「女性」って書く方が変じゃないですか? すべての女性に生理あるわけじゃないんだし。見出しだけどこかで見かけて、「プッ、変なの」って思って引用ツイートしちゃったのかしら。
 こんなどうでもいいツイートが大問題になるのもどうかと思います・・・。どっちもどっちというか・・・JKRもみんなも暇なのかな・・・。

(3)JKR、まじめに釈明し過ぎた?

 うっかりつぶやいちゃったような(2)を批判され、一歩も引かずの姿勢で反論のツイートを続けるJ・K・ローリング。ごめんなさーいそんなに深い意味は無かったの―と言ってまるく収めればよかったものを真剣に返信し過ぎたか。性別があいまいになることを良くは思っていないというのを全世界にはっきり言いました。でも、トランスジェンダーの人たちを差別するような発言ではないと思うんですけどね。ウンベンウーパンドしちゃったツイートより、こっちが拡散されるべき。
 原文付きで訳してみました。

If sex isn’t real, there’s no same-sex attraction.
If sex isn’t real, the lived reality of women globally is erased.
I know and love trans people, but erasing the concept of sex removes the ability of many to meaningfully discuss their lives.
It isn’t hate to speak the truth.

(性別が存在しないというなら、同性同士が惹かれ合うことも無い。性別が存在しないなら、世界中で女性の生きる現実が消し去られる。
トランスジェンダーの人たちを知っているし愛している、でも性別の概念を消してしまうことで、そういう人達の人生に関して意義ある議論をする多くの力も排除されてしまう。真実を語ることは、ヘイトじゃありません。)

この後続けてさらにもう二つツイート。

 The idea that women like me, who’ve been empathetic to trans people for decades, feeling kinship because they’re vulnerable in the same way as women — ie, to male violence – ‘hate’ trans people because they think sex is real and has lived consequences — is a nonsense.

(トランスジェンダーの人たちに何十年も共感し家族のように感じて来た。彼らは、女性同様に攻撃されやすい人たちだから。例えば男性からの暴力とかね。そんな私のような女性が、性別は存在するしその結果の人生を生きてきたと考えているからといって、トランスジェンダーを「ヘイト」しているなんて、ナンセンスです。)

 I respect every trans person’s right to live any way that feels authentic and comfortable to them. I’d march with you if you were discriminated against on the basis of being trans. At the same time, my life has been shaped by being female. I do not believe it’s hateful to say so,

(すべてのトランスジェンダーの人が真の自分を感じ苦痛なく生きられる権利を尊重します。あなたがトランスジェンダーだというだけで差別されたのなら、あなたと共に抗議の行進だってする。それと同時に、私の人生は女性であるということで形作られてきたの。そう語ることがヘイトだとは思わない。)

(4)批判に次ぐ、批判

 問題のツイートに対する謝罪も撤回も無かったことから、ネット上でTERF (/ˈtɜːrf/, trans-exclusionary radical feminist)、つまりトランスジェンダーを認めない急進的フェミニスト認定が決定的に。

 いちいち引用しませんが、LGBT+の権利推進団体などからも同日のうちに「この21世紀に何言ってんだよ」的な抗議声明が発表され、全世界から袋叩き。

(5)関係者全員にそっぽを向かれる

 ハリーポッター役だったダニエル・ラドクリフ、LGBT+のための非営利団体のウェブサイトにエッセイ発表。「トランス女性は女性だ」と明言。

Daniel Radcliffe Responds to J.K. Rowling’s Tweets on Gender Identity – The Trevor Project

 2019年6月10日、ハーマイオニー役エマ・ワトソンさんもツイート。

Trans people are who they say they are and deserve to live their lives without being constantly questioned or told they aren’t who they say they are.

(トランスジェンダーの人たちは自称する通りの性別であるし、どっちなのか常に聞かれたり自称する性別を否定されること無く生きられて当然です)

  優等生の発言ですね。俺もなんか言わないと!とロン役ルパート・グリントさんも意見を表明。もちろん、反JKR。大変ですね。なんかハリポタの台詞をアレンジした感じの言い方だそうですが、私にはわかりません。

I firmly stand with the trans community and echo the sentiments expressed by many of my peers. Trans women are women. Trans men are men. We should all be entitled to live with love and without judgment.

(トランスジェンダーのコミュニティを固く支持し、仲間の多くが発した意見に共鳴します。トランス女性は女性、トランス男性は男性。我々は皆非難無しで愛とともに生きられるようになるべきだ)

 『ファンタスティック・ビースト』のエディ・レッドメインなども、もちろん同様の考えを表明。

 皆さん心の底では、「いや~、過去にこの人が原作の映画に出たことあるだけであんま関係ないんだけど。なんか言わなくちゃキャリア上まずいの?」と困ってそうです。

 ハリポタを作っている映画製作会社ワーナー・ブラザーズまで声明発表。とにかく、少しでもJ・K・ローリングに関係ある人たちは「おんなじ考えじゃありませんから!」と言わないとダメなムード。ちょっと怖い。そのうち、私もハリポタ読んだことがあるというだけで、「トランス女性は女性です」という声明発表しなくちゃ袋叩きにあいそう。

(6)J・K・ローリング、長文エッセイ発表

 一連の騒動に関して、自身の考えをより正確に伝えたいと自分のウェブサイトに長文エッセイを発表。「なぜ性別が大事なのか」「なぜトランスジェンダーの権利擁護に反しているともとれる発言をなぜしたのか」を第1から第5までの理由に分けて語りました。

 J・K・ローリングさんよ、どうしてこれを発表する前に私に電話してくれなかったんだー! そうしたら教えてあげたのに。すっごい早口でこれを五分以内で読んで録画して時折分かりやすい解説図もつけたスライドショーみたいな動画にしてアップしないと! みんなこんなの読まないよ!

 大事なこといろいろ書いてるんですけどね。読まないと思いますよ、大多数は。ウンベンウンパンド言ってる二行のツイートは読むけどね。普段、誰も読まない長文ブログ書いている私にはわかります・・・。

(7)7月2日ハリポタの二大ファンサイト、作者と縁を切る

 二つ合わせると100万人のFacebookフォロワーがいる「the Leaky Cauldron」「Mugglenet」というハリーポッターのファンの2つの交流サイトが、揃ってJKRとは性別問題に関する見解が異なるということを表明、作者のウェブサイトへのリンクや作者の画像を削除。JKRはノーコメント。孤立無援の様相です。

(8)J・K・ローリング擁護の声がごくわずかに上がる

 「#IStandWithJKRowling」(J・K・ローリングを支持します)のハッシュタグとともにおそるおそる「そこまで叩かなくても」「きちんと彼女の意見を読んで議論すべき」「生物学的な性別は大切だ」という声が少数上がる。トランスジェンダー当事者からも「生物学的な性別を否定してJ・K・ローリングを脅迫しているやつこそトランスフォビア(トランスジェンダー恐怖症、嫌悪症)」という意見が出るものの、ほとんど一般人か影響力のあまり大きくないトランスジェンダー権利擁護活動家。社会的な影響力の大きい人がJKRを擁護するのはいまだ危険すぎる模様。

 上述のJKR支持のハッシュタグをつけてツイートしたとある児童文学作家は出版社やエージェントとの契約を切られました。今後、この作家はどうやって本を出すんでしょうか。

「児童書作家、J.K.ローリングを支持して干される」(デイリー・メール紙

 こうなってくると、J・K・ローリングがまるでヒトラーの「我が闘争」のゴーストライターだったかのような風向きです。

 そんな中、(7)でJKRと縁を切った団体のひとつ「MuggleNet」の主催者が以下の思い切ったツイート。


"But if you speak out, they'll attack you next"

After hours of stomach churning & frantic pacing, I decided that, as founder of MuggleNet, I have to say something.

I can't believe I have to say this, but @jk_rowling is NOT transphobic.

My ask: read her response BEFORE judging. 

(「でもはっきり意見を言ったら、次はあなたが叩かれるんだよ」

何時間も吐きそうになりながら部屋をぐるぐる歩き回って、決めた。MuggleNetの創始者としてこれを言わなくちゃって。こんなこと言わなくちゃいけないのが信じられないけど、J・K・ローリングはトランスジェンダー嫌悪者ではない。

僕からのお願い:彼女の釈明を読んでから判断してくれ)

 (9)まだまだ続くよJ・K・ローリング叩き

 7月5日現在、なんだか今度は、性転換のホルモン治療に関するツイートを叩かれて、「勝手に解釈を曲げられてばらまかれている」と長文で抗議していらっしゃいます。もうすべて追うのが追い付きません。なぜここまで燃え上がっているのに、燃料を投下し続けるのか。叩き過ぎな感じもしますが、JKRの言動も不可解な状態が続いています。

LGBTQ差別ではないと思うけど

 以上、経過報告でした。

 いろいろ捜査してわかったんですけど、まずJ・K・ローリングさん、Twitter使い過ぎ。何千万人もフォロワーがいる人にしては、使い方が私たち一般人と同レベルなのがダメ。私なんか何つぶやいてもなんの反応もありませんが、同じつぶやきをJKRがやったらすぐ意地の悪いツッコミが入るわけです。それに反論してまた火の手が大きくなって、長文で真意釈明。これがパターン化している。スティーブン・キングみたいに方便キャラを確立するか、もうツイートやめたら・・・と言いたくなります。 

 それにしても、SNSで誰でも彼でも言いたいことを言えるようになったせいで、誰も本当に言いたいことが言えなくなっている皮肉が興味深い。

 つまり、活発な意義ある議論ができるようになりそうな場なのに、脅迫や言葉の攻撃が来る場でもあるわけだから、怖くて皆黙ってしまう。特に、差別が絡む問題では「差別する人」のレッテルを簡単に貼られてしまってそれは未来永劫とれないので、そうならない方向を全面支持するしかない。「支持するか」「支持しないのか」の白か黒しか無く、「支持するけど〇〇〇の場合は支持できない」とか白と黒のミックスはすべて「支持していない」に入れられる。

 というか、「支持するけどごにょごにょ~」「支持しないけどごにょごにょ~」とか言っても「長いからダメ、はいっ終了」って感じで読まれない可能性大。なんでも短く簡潔にシンプルな意見じゃなくちゃダメですね、今は。

 トランスジェンダーの問題は、デリケートな問題になりすぎていると感じます。この議論に関わったら終わり、というか、どんなコメントも出せないくらい、キャンセル・カルチャーのどまんなかにあるトピックですよね。こんな現状は本当に当人たちが望んでいることでしょうか。J.K.ローリングもムキになり過ぎですが、簡単に「支持(support)します」と言って、誰かがちょっとでも問題提起しようものなら叩きまくる人たちも信用できません。かえってトランスの人たちの肩身を狭くしていませんかね?

 「トランスジェンダーを支持」「トランス女性は女性だ」を言うだけなら簡単なことなのです。でも、彼らの何を知っているというのか。知るために、自分の人生のどれだけの時間をつかったというのか。その人たちの自己実現のために、自分の生活を変えなくてはいけないという段になった時(トイレ・更衣室問題、スポーツ問題など)、どれだけ本当に「サポート」できるのか。

 JKローリングは、そのへんが正直過ぎるし、問題提起のやり方も使ったツール(SNS)もスマートではなかったと思います。ただ、「差別」とは違うとも思うのです。そのへんの私の見解、JKローリング先生がその後も元気に炎上を続けている様子は、以下にも書きましたので、よかったらこちらもお読みください。

 燃料投下を続けるJ.K.ローリング 炎上劇場の第二幕

 実際にLGBTQ+の知り合いを作って当事者から話を聞いたり、そういう機会が無い場合は、当事者の声が書かれた本を読んだり、なにしろ絶対数が少ない方たちですから知るのが難しいとは言え、もっと知ってからこれからも私もまた色々と考えを書いていきたいと思います。

 LGBTQに関する本、何を読んだらいいのかわからないという方は、当サイトの過去記事の「公共図書館抗議本リスト」にいっぱいありますよ。ご参考にどうぞ。トランスジェンダーがいかにホットなトピックか、下記の記事からもよくわかると思います。

コメント

  1. 面白く読みました。
    でも(6)についてはちょっと疑問。結構ガチめにこの長文を読み込んで問題点を指摘に指摘されまくってる様子ですよね。
    日本は長文って嫌われますけど、向こうでは大学などで額のある人は長文レポートで意思を表明するのが結構当たり前なこともあってしっかり討論されてるのが流石だなと思いましたよ。
    日本だったら意思表明するよりお茶濁しって感じで、なんなら医学的理論とか配慮とかより、感情的になってJKRと同じ意見の人の方が多いんじゃないかな、少なくとも中年以上は。
    トイレどーすんだ女は怖いだろ?!ってJKRがよく書いてますけど、日本で大多数のグッドを占めてる意見と同じですもんね。
    エマワトソンがその意見に全然怖くない、ハッキリと私と一緒に同じトイレを使ってもいいのは当然だし尊重されるべきだとしっかり答えていて(お茶濁しの回答ではなく口頭ではっきりと答えていて)感心しました。賢く意志のはっきりした彼女らしい。

    まあとにかく、JKRは日本に来たら幸せかもねと思いました。

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  2. 匿名さん、コメントありがとうございます。今の今までコメントをいただいたことに気がつかずにいました。
    JKRのあの長文、SNSで彼女を汚い言葉で叩きまくったり殺害予告送る人たちも、ちゃんと読みますかね? 読んで批判したり反論したりする人はいいんですよ、でも問題は相手の話を聞かずに面白がって叩いてる人たちです。そしてそういう人は多いと思います。最初につぶやいた一言ですべてを判断されて、あとで長々と釈明しても無駄、みたいな。
    まあ、JKRの釈明(?)自体もあまりすっきりしたものではなく、真剣に議論しようとしている当事者の人たちももやもやするものではあると思いますが。
     エマ・ワトソンさんは立派ですね。当事者の方々の心の支えになると思います。私も同じように思いますが、でも人前ではっきり言えと言われたら「お茶濁し」回答になるかも。
     だがしかし!ここで誤解してはいけないのは、JKR先生も「トランスジェンダーが同じトイレを使うのは怖い」と言っているわけではないという点です。私の乏しい英語力での解釈ですが、彼女は「トランスジェンダーのために女性トイレや更衣室を解放したら、必ずそれを利用して犯罪行為を働く邪悪なシス男性が増える」つまり「性犯罪者が簡単に入れるトイレを使いたくない」と言っているのではないかと思います。「トランスが来るトイレなんて使えるかよ」と言ってるわけではありません。
     ただし、匿名さんがおっしゃる通り、(大変失礼ですが)あの年代の女性は、なぜか本当に感情や生理的な反応でトランスコミュニティに拒絶反応を示す方が多いのは確かです。JKRが「性犯罪者から女性を守る」という主張を利用しつつ、自分の中の「トランスフォビア」を満足させている可能性もありますね。
     日本を離れて長いので、トランスジェンダーがどれだけ日本で受け入れられているのか、実際には感覚的にわかりませんが、帰国して中年以上の女性を話したり、SNS等のポストを読んだりする限り、あらららら・・・と目を覆いたくなるような口調・論調も多いですね。若い世代の人が読んだらびっくりしないかな。彼らの差別への潔癖さと、ブーマー世代のどうしてもLGBTQ+に我慢がならない感じ、アメリカでも深刻なジェネレーション・ギャップを感じます。エマ・ワトソンちゃんとJKR先生の意見に違いにもそれを感じますね。
     一体この差をどうやって埋めて行ったらいいのか? アメリカ、日本では無く、他の国がどのように取り組んでいるのかに答えがありそうに思います。日米両国は、ちょっと文化的に特殊過ぎる気がします。保守的な価値観が強すぎるというか。アメリカは、完全に意見の相違が大きくなり過ぎて憎しみ合ってる感じすらあります。この状況、見ていて、かなりストレスです。

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